プロローグ
・・・私のケータイの緊急地震速報のアラームが鳴りました。驚きながらもとりあえず地震来るから止まろうということで、身構えました。するといきなり大きな揺れが私たちの町を襲いました。揺れはいつものようにすぐにはおさまらず、さらに幅の広い揺れになりました。近くの民家の瓦がパリンと音を立てながら私たちの2m先ほどにとめどなく落ちてきました。・・・
・・・どこからか誰かが叫ぶ声が聞こえました。・・・高田松原にある球場が「流れて」いました。・・・私の父は消防団です。いつものように水門が閉まっているか消防車に乗って確認しに行ってるはずです。球場は水門より手前にあります。それならお父さんは・・・ どうかお父さんが波にのまれていませんように、お父さんに苦しみが訪れていませんように・・・